田中のくせに!!
「お前…ノックくらいしろよ」
田中の部屋のドアを開けると、田中はベッドに横になり雑誌を読んでいた。
「あぁーっサボってる!!」
「息抜きだよ!
俺はどっかの誰かさんと違って、別に切羽詰まってないからさ?」
ベッドから起き上がりつつそんな嫌味を言ってくる田中。
「むかつくー!」
「で、何か用?」
「あっそうだった。
数学の課題教えてもらおうと思って!」
田中の隣に腰掛け、問題集を見せると田中は、はぁ…と呆れたようなため息。
「…これ、基礎中の基礎じゃん」
「…だってわかんないんだもん」
基礎だろうが応用だろうが
わかんないものは、わかんない!