田中のくせに!!




「…だから、ここはこうで、こっちがこうで…」



ペンを片手に、サラサラ式を書いていく田中。



田中…実は頭よかったの!?




「…あれ、どうだっけ?わからん」



と思ったのは一瞬だった。




「ちょっと!
結局答えは何!?」


「わからん」


「わからんー!?」


「俺…ここの単元苦手なんだよ」



だから、仕方ないだろ?みたいな顔をしてくるけど。



「頼りになんない!田中!」


「うっせ。
俺、風呂入ってこよーっと」



そして田中は風呂に逃げた。



田中の部屋に取り残されるあたしと、未解決の問題。



「ちょっとー!どうするのコレー!!」




…返事は、なし。




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