田中のくせに!!
「田中!遅いよ!!」
田中が帰ってきたのは、あたしが帰宅して、30分後。
「…珍し、周防が俺より早く家にいる」
だいたい帰り道は寄り道するあたしだから、普段は田中の方が早いんだけど。
「だって約束したじゃん?
あたし、これでも負けず嫌いなの!」
「へー…それはいいけど…たぶん負けるんじゃね?」
「なにー!?」
そしてソファに座って、さっそく結果発表。
「現文はー…76点で、古文が73点。あとは」
「勝った!」
「は?」
「あたし、現文も古文も90点代だも~ん」
そしてペラリと、95点と、92点のテストを見せる。
「…超驚きなんだけど」
まじまじとあたしのテストを見つめる田中。
「どーだ参ったか!」
あたしは高笑いした。
今日は田中にオムライス作ってもらうんだもんねー!