田中のくせに!!





「田中!遅いよ!!」



田中が帰ってきたのは、あたしが帰宅して、30分後。




「…珍し、周防が俺より早く家にいる」



だいたい帰り道は寄り道するあたしだから、普段は田中の方が早いんだけど。



「だって約束したじゃん?
あたし、これでも負けず嫌いなの!」


「へー…それはいいけど…たぶん負けるんじゃね?」


「なにー!?」




そしてソファに座って、さっそく結果発表。




「現文はー…76点で、古文が73点。あとは」


「勝った!」


「は?」




「あたし、現文も古文も90点代だも~ん」




そしてペラリと、95点と、92点のテストを見せる。




「…超驚きなんだけど」



まじまじとあたしのテストを見つめる田中。




「どーだ参ったか!」




あたしは高笑いした。





今日は田中にオムライス作ってもらうんだもんねー!






< 82 / 467 >

この作品をシェア

pagetop