君のもとへ 俺は必ずお前を・・・

≪決心≫

「おす」

「あっ!おはよう海崎君」

「待たしちまったか?」

「ううん。わたしこそごめんね。」

「別に平気だけど」

 逆に嬉しいぐらいだよ。
 朝から一緒にいれるとか
 最高すぎんだろ?

(まもなく2番線に電車がまいります)

「電車着たね・・・」

「おぅ。大丈夫だよ
 俺が傍にいてやるって昨日
 言っただろ?」

「うん」

(ガタンゴトンガタンゴトン・・・)

「今日も混んでるね・・・」

「朝から疲れるな。」

「うん・・・」

 震えてる・・・。神山やっぱ恐いんだな。

「神山」

「えっ?」

「こっち来い」

(グイッ)

「えっえっ!?」

 引き寄せちまった。
 っうか抱きしめちゃったな・・・。

「あ、あの・・・」

「恐いんだろ?」

「ありがと・・・。」

 可愛い。ってかやっぱ小さいな・・・。
 細すぎだろ?すぐ骨折れんぞ!?

「苦しくねぇか?」

「大丈夫・・・」

 神山顔真っ赤じゃん。

「好き・・・」

「ん?何か言ったか?」

 今なんか聞こえたような・・・。
 気のせいか?

「えっ!?今の聞こえた!!!?」

 何で焦ってんだ?

「いや・・・聞こえてないけど?」

「良かった・・・」

「変なヤツ。」


この時はまだ俺は何も知らなかった。
ただ神山と一緒にいれることが嬉しくて
神山の気持ちもこれから起こる事件のことも
何も・・・。


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