君のもとへ 俺は必ずお前を・・・

≪始まり≫

「あ~ねみぃ」
学校って何でこんなに退屈なんだろう。
俺の人生野球だけで十分だ・・・
他には何もいらないのに。
眠すぎて死ぬ

ってか健斗(ケント)のヤツどこ行ったんだよ・・・ったく
部活一緒に行こうとか言っといて
遅すぎ。置いてこうかな?

「龍太郎(リュウタロウ)ゴメンな待たせて」
「遅い。まぁ昔からだけど」
「冷たいな~ったく龍太郎だって昔から変わんないじゃん!」
「まぁ」
「でもお前はモテるからいいよ俺なんか全然モテないし(泣)」
「俺モテてないし」
いつもコイツ俺がモテるとか言うけど俺興味ないし
「何言ってんだよお前・・・入学して3ヶ月の内に15人は余裕で
 告られてるじゃん」
「知らないし覚えてない」
「ひどっ!!!」
「さぁ」
野球やりてぇなぁ
「だってお前クールだし顔整いすぎだし鼻高いし目でかいのにキリッとしてる 
 し髪サラサラでツンツンしててカッコイイし?男の俺だって
 何回か惚れかけた事あるもん!」
「おい!!何のカミングアウトだよお前は」
「うるせぇ~」
「お前がうるさい」
やっぱ眠ぃわ・・・。
「とりあえず部活行こうぜ?」
「今向かってんじゃん。何言ってんのお前?」
「うるせぇ(泣)」
「ふぁ~ねみ(ドンッ)!?」
 何!?

「イタタ・・・すいません」
どっから声してんだ?
「あの・・・大丈夫ですか?」
あ~そこか。小さすぎて見えなかった
「俺は平気だけど。アンタは大丈夫?」
「えっ?わたし?」
「そう。ってかアンタしか居ないし」
「だ・・・大丈夫です!」
「そっか。ほら」
「えっ!?」
「だから手。立てる?」
「あっ・・・ありがとうございます」
何でコイツ顔真っ赤なんだ?変なの・・・
「これからは気をつけろよ?」
「はい・・・本当にごめんなさい」
「いや」
(パタパタパタバタ)
本当変なヤツ
まぁでも嫌いなタイプじゃないな・・・今のは。
「龍太郎平気か?」
「あぁ俺は平気。ってかアイツ1年?」
「多分な。何で?」
「いや、何となく」
「そっか」

まさかあの時はこの出会いが
こんなにも俺の人生を変えるとは思わなかったよ

君に出会ってこんなに変わるなんて


今の俺には全然考えもしなかったんだ・・・
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