お前むかつくねん②～人生かけて恋愛するばい

『瑞希……泣けるね、この曲』


そういう私に、瑞希は繋いだ手をギュッてしてくれた


曲の途中から手を握ってくれていた


手を握ってくれた瑞希を見ると、静かに微笑んでくれて、その後、真っすぐと前を見て、真剣な顔で歌を聞く瑞希


その横顔を少しの間だけ見ていた


今、この体育館の中で、この歌詞の子のように、片想いしてる子ってどのくらいいるんだろう？



少なくともひよりちゃんはこんな思いでいるわけだよね



私は、瑞希に片想いしてた時期はないけど、彼女になってるのに、その切ない気持ちがわかる


それくらい、一緒にいても、大きな存在

付き合えば付き合うほど、瑞希に惹かれて、瑞希の素敵さに追い付けない自分でもどかしい気持ちになる

そんな彼だから、私のような傍にいる者がいても、瑞希を好きな子は一杯いる

傍にいるだけで、色んな思いを感じるよ

だから、凄く切なくなる……

色々考えて、ちょっとうつ向いた私に