よみがえれ誠の魂よ〜天つ風は何処(いずこ)へ〜
《椿side》傷付く椿。
《椿side》
──────寒い。
──────暗い。
──────怖い。
椿は今、自分が何処に居るかすら
分からなかった。
それ程までに紫苑に傷付けられたのだ。
椿は自分の事が分からなくなっていた。
私は、沖田椿?
私は沖田総司の再来?
────人殺しの、『殺人鬼』………??
『っははは…………そうだ………………。
私は殺人鬼なんだ……………………。
無意識で人を殺す鬼なんだ…………………。』
最早自虐的な言葉しか発しない椿。
また無意識に自我を失うのも
時間の問題だった。
『私は…………殺、………人、鬼……………。
人、殺しの………………鬼……………………。』
──────バタン!!!!
そのまま椿は倒れてしまった。
(誰か…………私を…………助………け………て……。)
─────心の中でそう呟くと同時に、
椿の意識は消え失せた。