よみがえれ誠の魂よ〜天つ風は何処(いずこ)へ〜
《椿side》
………………私が正気を取り戻したのは、紫苑が
ヤクザ共に撃たれそうになった時。
それまでは、確かに自我が無かった。
どうやら、あの時みたいに殺人鬼・紅夜叉と
なっていたに違いない。
紫苑が撃たれそうになったのを見て、
私はやっと分かった。
───嗚呼、私は只、こいつ等新選組と
共に過ごしていきたかっただけなんだ、と。
その気持ちを理解したと同時に、
私は紅夜叉のままの姿で正気を取り戻した。
そして、撃たれそうになる紫苑の
目の前へ行き、銃弾を全て一瞬で
まっぷたつに斬る。
そして、私は言う。
『殺人鬼・紅夜叉、沖田椿。始動する───』
───────と。