よみがえれ誠の魂よ〜天つ風は何処(いずこ)へ〜
《椿以外の奴等side》無差別惨殺殺人鬼・闇椿。
《椿以外の奴等side》
─────俺達が禅に言われた場所へ着くと。
─────其処は、まさに血の海だった。
有り得ない数の死体が転がっている。
どれもこれも、無残に斬り殺された
ものばかりだった。
禅「椿様は…………っ!?」
禅がハッとして慌てて周りを見渡す。
が、少なくとも近くに椿は居ない。
誰もが一瞬最悪なパターンを考えた瞬間──
暁「あっれ…………ぇ………………………
新……………選組……………だぁ……………。」
少し離れたところから声がした。
声の発信源は、一人の男。
だが、其奴も血だらけで
息もたえだえに横たわっていた。
陽「…………貴様は…………誰だ??」
恐る恐る陽呂が話し掛ける。
暁「えぇ~………………俺ぇ……………?
あかつ、き………………だよん…………♪」
相当苦しい筈。
だが尚もちゃらけた様子で話すこの男に、
皆、何故か寒気を感じた。
ただ一人、違う反応をした者を除いては。
楓「お前が、暁………だと………?!!」
楓だった。
楓の驚きようは尋常じゃない。
ワナワナと震えている。
暁「あっれ…………君だけ………………
知って…………たんだ………………♪」
それを見て不敵に笑う暁とかいう奴。
紫「楓………何の事だ………?」
紫苑が恐る恐る楓に聞く。
楓の口から出た言葉に皆は驚くほかなかった。
楓「この男こそが。
椿の、弟を殺した張本人なんですよ!!!」
その時、何処からか、とてつもない殺気が。
无「この殺気…………!!!
椿ちゃんのに似てる…………!!!」
无の言葉に皆頷く。
確かに、感じた事のある椿の殺気。
暁「あれぇ………お前等……………
椿の………とこ、………行くの…………?
命知らず…………だなぁ…………♪」
皆、暁の事より今は椿の事で
頭がいっぱいだった。
だから今はまだ、この暁に
対して言う事は何も無い。
或「…………命知らずって………?」
或がポツリと問う。
皆も思う。命知らずとは一体───────
暁「今ねぇ…………椿…………………
殺人鬼・紅夜叉だよ……………………♪
あ、でも……………………今は…………あっちだな♪
無差別惨殺殺人鬼・闇椿、だな♪」