よみがえれ誠の魂よ〜天つ風は何処(いずこ)へ〜
俺は、三浦家の三男として生まれた。
長男、次男がいて、長女、次女も居た。
俺は末っ子だった。
そして、俺は物心ついた頃から
俺達三浦家の存在する理由を
聞かされ続けてきた。
最初はそれが普通なんだと
信じて疑わなかった。
────────────でも。
ある日、聞いてしまったんだ。
「全く、あの忌々しい沖田総司の血筋め!」
「本当ですわ!!!
早く根絶やしにしてしまわなくっては
気がそれませんわっ!!!」
「ったく………。
お前等、自分達で手を下す訳でもないのに
いきがってる場合か?」
「そうだぞ。一刻も早く、あの糞餓鬼を
人斬り怪物に仕立て上げなくては!!!」
「暁も可哀想なものよねぇ〜。
まさか、自分が殺人の為の道具に
されるなんて♪」
父上、母上、陽向(ヒナタ)兄さん、曙兄さん、
夕陽(ユウヒ)姉さん、朝陽(アサヒ)姉さん達だった。
……………信じられなかった。
あれ程…………俺の事を愛してくれていたと
思っていたのに………………。