よみがえれ誠の魂よ〜天つ風は何処(いずこ)へ〜
そして、体力も底を尽き。
バタリと倒れてしまった。
─────嗚呼、俺、死ぬんだな…………。
そう悟った時だった。
『おい、大丈夫か??!!
しっかりしろ!!!』
凛とした、綺麗な声が俺の耳に届いた。
そう。これが、椿との出会いだった。
その後、俺は椿の家である沖田家に
弟子として居候をはじめた。
椿の父上も母上も、俺にとても
優しくしてくれた。
爽も、俺を友達の様に接してくれた。
そして、誰よりも俺を気にかけてくれる
椿に、俺は直ぐに惚れてしまった。
だけど、俺が来て数ヶ月。
沖田家は崩れ始めた。
椿の父上と母上は、椿への接し方に戸惑い、
歪んだ愛情を向けるようになった。
そして、椿の弟である爽には
厳しく当たるようになった。
そして、それを見ているうちに、
自分の悪い部分の俺が生まれてくる。
─────何故、俺は愛されなかった??
─────何故、此処沖田家は愛がある??
嗚呼、そうだ。
コ ワ シ テ シ マ エ バ イ イ ン ダ 。