好きって気づけよ。




「舞香ちゃん、おかえりーっ」




あわあわと動揺していると、レミちゃんがお弁当片手に現れた。



あ、そうだ。

お昼休みに入ったんだったっ。



とりあえず、舞香ちゃんをこれ以上いらいらさせないために、栗原くんの話は控えて……




「舞香ちゃん! 弘樹くん、倒れちゃったんでしょ!? 大丈夫なの!?」




思いきり栗原くんの話だー!!



事情を知らないレミちゃんが、火に油をそそいでしまった。


ぴくっと舞香ちゃんの眉が反応したのがわかって、私は背中に冷や汗を感じた。



わああ……!

こ、ここはちがう話でごまかすしかっ!



 
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