好きって気づけよ。
「舞香ちゃん! ……くっ、唇がきれてるよっ。私リップクリーム持ってるけど、いるっ?」
ぱっと目についた、舞香ちゃんの切れた唇。
少し血が出てる。
寒いから、荒れちゃったのかな?
私に指摘された舞香ちゃんは一瞬動きをとめたあと、なぜかすごく怒った顔になって、
となりの男の子の机をガンッと思い切りこぶしで殴りつけた。
ひえええ!
どどど、どうして!?
言っちゃいけないことだった……!?
「誰かさんのせいで切れたのよ!」
「え、なに? どうしたの舞香ちゃんっ!」