好きって気づけよ。
よかったぁ。
やっぱり舞香ちゃんは優しい。
「舞香ちゃん大好き!」
「はいはい。絶対に坂野くんにとなりにいてもらいなさいよ」
「うん!」
笑顔でうなずいたとき、ちょうど入口付近から女の子たちがさわぐ声が聞こえた。
凪くんだ。
凪くんも栗原くんみたいに人気だから、私のクラスに来たら絶対に女の子たちが反応するんだよね。
「じゃあ、私いってくるね!」
「ええ。なにもないことを祈ってるわ」
舞香ちゃんと、レミちゃんにも手をふって、私はクラスまで迎えにきてくれた凪くんのもとへ向かった。