好きって気づけよ。




こっ……

こんなところで、こんなこと!


みんな見てるし、はずかしいよ……!



かああっと顔に熱が集中する私を見つめて、やっぱり平然としている凪くんが口をひらく。




「俺とそいつ、どっちがいい?」


「へっ……!?」


「俺とその栗原ってやつ。……どっちが心愛にとってかっこいい?」




どきどきがはやくなる中、凪くんの質問の意味がわかった私は戸惑った。


ど、どうしてそんなこと聞くの?




「そ、そんなの……くらべられないよっ。どっちも同じくらい、か、かっこいいもん……」


「同じくらいかよ……」




ちょっとだけ落胆したようにそう言って、凪くんは私から顔を離した。



 
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