好きって気づけよ。




わーっ……

す、すっごくどきどきしちゃった。


顔まだ熱いし、はずかしいよっ……。




「栗原くんのときと、全然ちがう……」




凪くんに聞こえない声で私はつぶやいた。



今朝はいきなり栗原くんに顔を近づけられて、怖くなって、どきどきなんてしなかった。


お昼休みに腰に腕をまわされたときだって、思えばとっても距離が近かったのに。

なのに、こんなに緊張したみたいにならなかった。



凪くんだと……

少し近づいただけで、すっごく、心臓がさわがしくなる。




「あの、凪く……」


「……心愛は保健室、行ってこれば? 俺は先に帰ってるから」



 
< 121 / 356 >

この作品をシェア

pagetop