好きって気づけよ。
心の中で決心する俺を、すかさず注意してくる心愛。
こいつはほんとに、なんにもわかってねぇ。
「痛い目あわねーとわかんないやつなんじゃねぇの、そいつ」
「痛い目なんて遭わなくていいんだよ! 栗原くん、いい人だし……!」
「気にいらねー」
吐き捨てるように俺が言ったとき、唐突にドアががらっと開いた。
そちらを見れば、金髪で長身の見かけたことのない男がたっていた。
イケメン……ではあるけど、なにこいつ。
雰囲気が、チャラい。
「あれ、心愛ちゃん?」