好きって気づけよ。
私が笑顔できっぱり言うと、凪くんはしらーっとした目で私を見てきた。
あ。
信じてないな。
頬をふくらませた私を見て、自分のひたいに手をあてる凪くん。
「なら、俺の気持ちにも気づけよ……」
「え? 凪くん、いまの聞こえなかった。もう1回言って?」
「ぜってーやだ」
「な、なんで!」
うう。
やっぱり意地悪だ。
納得いかない顔で凪くんを見上げていると、「見んな」って髪を軽くくしゃくしゃにされた。