好きって気づけよ。
「俺、5つって言ったのに」
「えっ、あっ。だ、だって凪くんのいいところはたくさんあるから……」
こんな私でも愛想つかさずにそばにいてくれる、心の広いところも言えばよかった!
そんなことを考えながら、私は「なんでそんなこと聞いてきたの?」と栗原くんに聞いた。
栗原くんはそれに、なんだかはぐらかすように、小さく笑ってみせる。
だけど、さっきみたいな悲しい表情は消えていたから、私は心のすみでほっと安堵した。
「興味本位かな~」
「そっか。……って、のんきに話してる場合じゃないよ! 栗原くん、風邪ひいちゃうからっ……」
「心愛!」
保健室に行こうと言おうとしたとき、うしろのほうから凪くんの声が聞こえた。