好きって気づけよ。




「なぎ……くん」


「ただの幼なじみだと思ってたのは……お前だけなんだよっ……」




どうしてそんなに、つらそうな声出すの?


そこまで、私を大切に思ってくれていたの?



でも、凪くんは幼なじみより好きな女の子のほうが大切でしょ……?



息が上がって、心臓が落ち着かない。

キスされたせいだけど、それだけじゃない。



いまだにとめどなく流れる涙の理由が、私にはわからないの……。




「……もう、お前には話しかけねぇよ」


「…………」


「メールも電話もしないし、……目も合わせない」



 
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