好きって気づけよ。
「お母さん。凪くんと部屋で勉強してくるねっ」
「わかったわ。凪くん、夕ご飯も食べていきなさいね~」
「あ……すみません」
狙いどおりだ。
お母さんなら、絶対にそう言ってくれると思ってた。
だってひとりでご飯を食べてもおいしくないもん。
それ以前に凪くんは料理ができないし、コンビニのご飯だと栄養もちゃんととれないし。
そんなの絶対にだめだ。
廊下を歩いて行き、自分の部屋へと凪くんを案内した。
「すげー久しぶり。お前の部屋にはいるの」
「そうだね。中学のときはよく遊びにきてたのに、いまは全然だもんね」