好きって気づけよ。
それを口に出してしまったら。
つっ、と目から涙がすべり落ちた。
もう話せない。
いままで笑顔を見せてくれていたのも、助けてくれていたのも、幼なじみだから。
その“幼なじみ”が終わってしまったから、いっしょにいることはできない。
わかってるのに、やっぱり私は――……
“幼なじみ”が終わっても、凪くんのそばにいたいと思っちゃうんだ。
「それが、心愛ちゃんの望んでること?」
栗原くんは机から立ち上がって、私の目の前にきた。
優しい笑顔を見せると、私の頭をぽんぽんとなでてくれる。
「ふっ……うんっ……」