好きって気づけよ。
だ、だめ。
さすがにこれははずかしいもんっ。
でも、私はすっごくどきどきしてたのに、凪くんはいつも平然としてたなぁ……。
それってなんだか……ちょっと……
「それにしても、坂野くんにどきどきしたことあったんだね~。心愛って鈍感だし、坂野くんもっと不憫な感じかと思ってた」
「ほえ……?」
「ううん、気にしないで! あのね、心愛。
恋っていうのは、ふわふわしたり、どきどきしたり、ときには胸がぎゅーって苦しくなったりするものなんだよ!」
ふわふわしたり、どきどきしたり、
胸がぎゅーって苦しくなったり……?
レミちゃんの言葉を反復しながら、私は自分の胸に手を当ててみた。