好きって気づけよ。
「は?」
「ほ?」
お互い、いま起こっている状況がまったく理解できなくて。
唯一の明かりが窓から差し込む光だけの、薄暗い倉庫の中。
私は目を見開いたまま、顔を動かした。
え……?
ど、どうなってるの?
私の肩をつかんだままの凪くんは、ばっと扉のほうを振りかえった。
さっきは全開だったのに。
扉が、閉じられてる……。
不思議に思ったとき、かちゃかちゃと、まるで鍵を閉めるような小さな音が、扉の向こうから聞こえた。