好きって気づけよ。
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お昼休み。
お弁当を終えたあと、日直の私はひとりで職員室へ向かっていた。
先生に、プリントを取りに行く仕事を頼まれたから。
同じ日直の栗原くんが行くと言ってくれていたけど、
となりのクラスの女の子に呼び出されていたので、私がひとりで引き受けた。
プリントだけだから、レミちゃんと舞香ちゃんについてきてもらうほどでもない。
職員室の棟につながる渡り廊下をひとりで歩いていると。
私の前にいた、ダークブラウンの長い髪の先輩らしき人が、生徒手帳を落とした。
「あっ……」
声をもらすものの、先輩は落としたことに気づいていないようす。
なんだか見覚えのある背中だなぁと思いながら、私はあわてて生徒手帳をひろって先輩を追いかけた。