好きって気づけよ。




「動物が飼いたいなと思って。それで、凪くんも動物好きでしょ?
だからいっしょに行って、選んでもらいたいなと思ってたんだけどね」




それは、凪くんとってもよろこびそうだ。

凪くんは小動物が好きだもん。


そういうところ、凪くんって本当にかわいいんだよね。



すると、サト先輩は「だけどね」と悲しそうな声で話を続けた。




「さっき、心愛ちゃんとつき合ってるからだめだって断られちゃって」


「えっ……」


「おかしいでしょう? デートじゃないのに。ただの先輩後輩なんだし、気にすることじゃないのに……」




持っているCDに視線を落としながら、小さくため息をつくサト先輩。



そんなに、飼う動物を凪くんに選んでもらいたかったんだなぁ……。



 
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