好きって気づけよ。




「よかったじゃん」


「ああ! しかも子猫の名前、リンにしようかなって言ってたんだぜ!」


「リン?」


「俺の苗字が由来だって!」


「……それは……」




絶対、遊ばれてるような……。


舞い上がっているようすの林を見ながら、苦笑がもれた。



それとどうじに、サト先輩の妖艶な、男を誘うようなほほ笑みを思い出す。



林がサト先輩のことを好きなら、俺はなにも言わないけど……。


先輩、けっこう上手(うわて)な人だし。



林がたぶらかされたりしないかどうか、ちょっと心配になった。




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