好きって気づけよ。

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【男の子に校舎裏に呼び出されちゃった。
話はすぐに終わるって言ってたから、どこかで待っててほしいな】




ホームルームがもうすぐ終わるころ。

届いたメールは、心愛からのもので。


いい加減、呼び出しイコール告白だって気づけよ!



ほかの男とふたりで話す時間を、俺がおとなしく待ってると思ってんの?




「きりーつ、れー」




やる気のない号令がかかったあと、俺はかばんをもってすぐに教室を出た。


靴箱で靴をはきかえ、向かうのはもちろん校舎裏。



見ると案の定、そこにあったふたつの人影は心愛と男子のもの。




「心愛」



 
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