好きって気づけよ。
不思議に思っていると、先輩ふたりは私のそばに歩み寄ってきた。
ふたりともとっても背が高い。
顔を上にしないと、顔が見えないくらい。
ちょっと……怖い、かもっ……。
「うわっ、近くから見たらめっちゃかわいい!」
「俺この子タイプかも~」
そう言って、先輩のひとりが、私の腕をつかんだ。
「えっ……あ、あのっ……?」
「オイオイ、やめとけよ~。この子、凪の彼女だぜ?」
「いいじゃんいいじゃんっ。先輩にはさからえねーだろ」
「――俺の彼女に手出したやつは、先輩だろうと遠慮なく殴りますけど?」