好きって気づけよ。




不思議に思っていると、先輩ふたりは私のそばに歩み寄ってきた。



ふたりともとっても背が高い。

顔を上にしないと、顔が見えないくらい。



ちょっと……怖い、かもっ……。




「うわっ、近くから見たらめっちゃかわいい!」


「俺この子タイプかも~」




そう言って、先輩のひとりが、私の腕をつかんだ。




「えっ……あ、あのっ……?」


「オイオイ、やめとけよ~。この子、凪の彼女だぜ?」


「いいじゃんいいじゃんっ。先輩にはさからえねーだろ」



「――俺の彼女に手出したやつは、先輩だろうと遠慮なく殴りますけど?」



 
< 350 / 356 >

この作品をシェア

pagetop