好きって気づけよ。




じゃーな、と手をふる先輩ふたりの背中をにらみつける凪くん。




「凪くん? いまの先輩たち、知り合い?」


「まあな。つーかあいつら、気安く心愛にかわいいとか言いやがって……」




どうして凪くん、そんなに怒ってるんだろう。


それにたぶん、先輩が言ってたのは……




「凪くん。先輩たちが言ってたのは、制服がかわいいってことだと思うよ!」


「……はあ。お前はもっと、自分の容姿を自覚しろよ」


「ほえ?」


「あーもー……そういうとこもかわいいけど」




凪くんの言葉の意味がわからなくて、首をかしげたとき。


そのまま顔を近づけてきた凪くんに、唇を重ねられた。



 
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