好きって気づけよ。
さっくりとしたタルトとフルーツの多彩な甘さが口の中で広がった。
わーっ、やっぱりタルトもおいしい!
「っていうか、お返しって、クリームだけだよ! 凪くんもショートケーキどうぞっ」
「間接キスはなんとも思わねーのか……」
凪くんがそうぽそりとつぶやくから、私はきょとんと首をかしげた。
「だって凪くんとは昔から食べあいっこしてたでしょ? いまさらだよっ」
「へえ。じゃあもう1回舐めていい?」
「ええっ!?」
ななな、なんでそうなるの!?
にやりと笑みを見せた凪くんの言葉に、ぼぼっと一瞬で赤くなる私の顔。
思わずばっと口元を覆った。