好きって気づけよ。
「どうしてあんなところにいるんだろ? お昼休みなのに」
「鈍感ね。坂野くんの近くにもうひとり生徒がいるじゃない」
サンドイッチを片手に持っている舞香ちゃんが、凪くんの近くを指をさした。
もう1度見てみると……本当だ。
女の子が、ひとりいる。
ふたりともなにか話してるみたいだけど、なんであんなところにいるんだろう。
「坂野くんもすみにおけないなー!」
「もう何度目かしらね」
「えっ? あのふたりがなんの話してるのか、わかるの?」
校舎裏にいるふたりを見ながら、レミちゃんと舞香ちゃんがつぶやくから、私は首をかしげた。