情熱のラブ・  フォルテシモ
「ミスター・ライアン、ジュナは今度の週末に出国できる。」

「ありがたい。ホテルは私が手配します。期間は6ヶ月とします。今年は一度帰国したいでしょう、ジュナ?」

「はい。」私はうなづいて答えた。

「待って!クリスマスはジュナといたい。6ヶ月って言ったら11月じゃないか。クリスマスは僕一人でこなすの、ラリー?」

ジョシュが早口で言った。

「ジュナに相談しよう。スケジュールは修正できる。心配いらない。」

ライアンはジョシュとしばらく話しをしていた。

「ジュナ、気をつけろよ。ジョシュのわがままを垣間見た気がする。」

「ええ。」マネージャーは私に日本語で静かに言った。

「ミスター・ライアン、俺は先に失礼したい。クラブへ戻るので。」

「田原、ありがとう。彼女のことは全て私が責任を持ちます。」

「よろしく、では。」

「私はクラブへ戻らなくていいのですか?」

「君は今夜からもうステージに立たなくていい。渡米の準備だ。俺はオフィスにいるから、何かあったら連絡すればいい。」

「わかりました。夜寄ってもいいですか?」

「別に構わない。」マネージャーは帰った。

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