情熱のラブ・  フォルテシモ
私を離さないで
明朝、クリスマスをまだ引きずった街の様子に私も浸されていて、早く目が覚めてしまった。

いよいよ7ヶ月振りに再会できる田原マネージャーのことで、私の頭はいっぱいだった。

ラリーのオフィスへ行き

ジョシュとサブ・スタジオでボイス・トレーニングを軽く終え、ひと息ついていた。

田原マネージャーは予定通りなら午後2時頃着くはずだ。

前もってフライト・スケジュールをメールで知らせてもらっていた。

空港への出迎えは必要ない、オフィスへ直接来るとも言っていた。

ラリーとジョシュと3人でランチを済ませ、オフィスで彼の到着を待った。

私だけが待ちわびていた。

私はパウダールームで胸の高鳴りを静めようと努力したけれど無駄だった。

メイクを直して深呼吸をした。

今夜は絶対彼に抱かれたい。

早く彼の温もりが欲しかった。

ラリーとジョシュは来月のニューイヤーコンサートのスケジュールを確認していた。

私はコンサートのことなど二の次で

今日から2週間、田原マネージャーと過ごせることを

自分が期待している通りの二人だけの時間を過ごしたいと願った。

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