情熱のラブ・  フォルテシモ
私はジョシュとオフィスへ戻った。

「ジュナ、聞いていい?」

「何?」

「君の想いをまだ伝えていない相手って、田原のこと?」

「ジョシュ、いきなり何を言うの?」

「だって、さっきカフェで君は彼のことばかり見ていたじゃないか。僕にだってそれくらいわかるよ。あれじゃ誰だってそう思うよ。ラリーもきっとそう思ったよ。」

「私、そんなに変だったかしら?」

「そうだよ。うっとりしちゃって目があさっての方を向いていたよ。」

「本当?」

「いいよ、僕に隠さなくても。でさ、いつ彼に伝えるの?ジュナの熱い想いとか、胸のときめきとか、彼がジュナをどう思っているのかとか、いつ聞くの?」

「ジョシュ、そんなにはっきり言わないで。」

「どうして、まだ時期じゃないから?もし告白してダメだったらと不安だから、怖いから?」

「あぁ、もう、ジョシュ、一度にたくさん言わないで。」

「ジュナ、可愛いね。まるでティーンみたいだよ。」

私は彼にそこまで言われてしまった。

「ジュナ、今夜のディナーが楽しみだね?」

「ジョシュの意地悪!」

「あっはっは!」

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