情熱のラブ・  フォルテシモ
ディナーの後、田原マネージャーとホテルへ帰った。

「ジュナ、やっとニ人になれた。」

彼は私を優しく見つめて言った。

「私、会いたかった。」

「寂しかった?」

「それが渡米前に思っていたよりもそうでもなくて、ごめんなさい。この7ヶ月がすごく充実していたから。」

「いいよ、そう言ってくれた方が俺にとってもいいんだ。仕事は手応えがあったようだ。俺は離れていても君に成長してもらいたい。想いはそのままでいられる。君もそうだっただろ?」

「うん。」私は小さくうなづいて彼の胸に飛び込んだ。

長いキスで二人の夜が始まった。

「ラリーの了解をもらったから明日から君とオフィスへ行ける。君の歌もご無沙汰してたしな。」

「聴きたい?」

「聴きたい。君の温もりはすでにもらったから、次は歌だ。」

「まだ離さないで。」

「もちろん君の寝顔を見ながらしばらくこうしていたい。」

彼は私を抱き寄せて額にキスをした。

「おやすみなさい。」

「おやすみ。」

私は彼の腕の中で眠れることが幸せすぎて

無防備になれる自分を愛しく思った。

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