霧隠れの消息
「琳花？後ろむいちゃー駄目じゃん！本は歴史の前で止まれだから前にあるんじゃないの？」
琳花は悔しそうに私を
見てから仕方なく歴史の
本棚に目をむけた
私は一冊の本を手に取った
題名は『マンガ杉田玄白』
「杉田玄白懐かしいなー。卒業式でみんなすーぎたげーんぱく！って歌ってたら怒られたの！それでみんな真似しちゃって…」
そんな独り言を喋っていたら
いつの間にかに琳花が
消えていた。
琳花の立っていた場所には
一冊の本だけが落ちていた
中をぺらぺらめくってみたが
白紙ばっかりだった。
でも1ページだけ書かれていた
「読むペース速くない？」
ただそれだけ書かれていた
