霧隠れの消息
階段を二段飛ばししながら
最上階の4階へと急ぐ。

部長が「起立」というまでが
タイムリミット。

1秒でも無駄に出来ない。

全速力で音楽室に入り
物凄い音をたてて
椅子に座った

「起立」

間に合ったー!!!

「出席を取ります…」

後ろを振り向けば
同じクラスの友達が爆笑して
私を見ていた

「なんで笑うんだよっ!」

そういうとお前こそ何を
言ってるのか分かってる?
とでも言いたそうな顔で

「だってー!いっつもギリギリか遅刻なんだもん!懲りないよねー」



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