君との差が5cm
やがて誰も使われていなさそうなボロい部屋に入らされた。

「ここなんの部屋??こんなとこあったんだー。」

ガチャ

「え?今ちょっと鍵閉める音が聞こえたんですけど。」

「うん。閉めた。ここなら石井と2人っきりになれると思って。」

「いやいやいやちょっと待っておかしいでしょ。」

桜木は私に近づいてきた。

私も下がっているがこの部屋はとても狭い。

だからもう、壁だ。

トン

私の右には桜木の手。いわゆるこれが
壁ドンというやつだ。

「桜木君??ちょっとー落ち着こうか。」

「いや。無理。」

私と桜木との差はあと5cm。
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