オレンジ色の恋
ゆっくりと一歩を踏み出す





教室の中は夕日に染まってオレンジ色だった






そして…一番窓際の一番前に乃愛がいた






机に顔を伏せていて……寝てるのか?





ゆっくり、ゆっくり乃愛に近づく




そして乃愛の正面に立つ




……乃愛




ずっと近くに居たかった




乃愛のコトずっと見ていたかった





でも、それはもう叶わないか…




乃愛を見つめれば見つめるほど、「愛しい」という感情があふれてくる



失ってから人はその大切さに気付く



……そのとうりだな




俺は乃愛を失った今、どうすればいいんだ?




乃愛が俺のすべてだった




そんな乃愛がいなかったら……俺は、どこに向かえばいいんだ?




乃愛を見つめるたび、乃愛と過ごした日々が思い出させる



いつも夕焼けを見ながら手を繋いで乃愛を送って行った



ずーっとこの時間が続くものだと思っていた



たわいもない話をして、少しでも長く入れるようにわざとゆっくり歩いたり



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