オレンジ色の恋
俺は乃愛に向き合う決心をし、再び乃愛のいる教室に足を踏み入れた







「………乃愛」





乃愛は起き上がって、窓の外の景色を眺めていたらしく、俺には気づいていない






「……乃愛」





乃愛に届くまで、俺は何度でも君の名前を呼ぶよ?




だから、こっち向いて…?






「乃愛」





3度目、乃愛がやっとゆっくりこちらを向いた




目線が深く絡み合う





「悠くん…?なんで、ここに………?」






「乃愛に話したいことがあって」





乃愛は俺から目をそらし、下を向く





「……なに?」






でも、俺は乃愛から目をそらさない




「乃愛……俺さ?まだ……乃愛のコト好き」




乃愛はぱっと顔を上げ、俺の方へと向く




「……ゆ、くん?いきなり…どうして?」




「乃愛…俺さ、乃愛のコト大好きなんだ。乃愛のこと、諦められない」




俺の言葉を聞いた乃愛はぽろぽろと泣きだした
< 9 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop