君の横顔
「あと買ってないものは…」
そう言いながら優華は買うものリストに
チェックをつけていく。
「鞄とローファーだね。」
リストにはその二つにだけチェックが
されていなかった。
「んー。でもさ、どっちも人がめっちゃ並んでたからパスして残ったやつだよね(笑)」
そうなのだ。
鞄もローファーも一度は買いに回ってみたものの、人が多すぎて買える状態じゃなかった。
「じゃあ、手分けしよっか!」
「おっけー!」
私の提案に優華は乗ってくれた。
「私が鞄買ってくるから、ゆうはローファー頼んだ!」
「ラジャッ!!」
わざとらしく敬礼をしてみせる優華だが、
大体こう調子に乗るときはあとから
なにかやらかす。
「ちゃんと二人分買ってね!!」
「あ、そうだね!」
ほらね。一人分しか買わないつもりだった。
「しっかりしてよー」
「ごめんごめん。じゃ、また後で!!」
そう言い合って優華とは別れた。