水彩世界の終極より*未完
私の顔は見ようとしない。…むっつりめ。
「え、隣…誰?」
「………」
「え、そこ秘密!?教えてよーっ!!」
とスズミヤを揺するが依然黙ったままだった。
「…何!?当てろって?」
大声をあげる私にスズミヤはギロリと睨む。同じクラスの人が通り過ぎた。
私はさっきよりもボリュームを下げて、
「ヒントは?」
と聞いてみるが彼女は首をふるだけだった。
「てか去年教えてくれても良かったじゃん!」
と言った。これに対しても彼女は首を振る。
私は諦めて雑巾をちゃちゃっと洗い、軽く絞って片付けた。
「水垂れてるよ」
と呆れ顔をするスズミヤに
「いーのいーの乾くよー」
と雑巾を放り投げて、手だけは丁寧に石けんもつけて洗った。