水彩世界の終極より*未完
スズミヤ


私は彼女の親友だっただろうか。多分、親友ではなかった。



スズミヤも多分、私のことを親友とは思っていなかったと思う。私も親友とは思っていなかった。



私はスズミヤとは本当に仲が良かったし、ずっと一緒にいた。親友同然な関係だったかもしれないが、私達は互いに『親友』という言葉を出したことがなかった。



私は正直それにほんの少し寂しさを感じていたけれど、彼女を束縛しているみたいで言葉にしたことがなかった。



スズミヤとは、去年から同じクラスで仲良かった。

中学三年の最後のクラス替え、スズミヤとまた同じクラスになった。10クラスもある中、スズミヤとまた同じクラスになれたのは奇跡だと思った。

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