初恋を描くよ
「槙下??」


振り返ると夏美さんがいた



『夏美さん!!』


私は看護婦さんに一礼をしてから夏美さんの所に行った



「あれ??なんで槙下がここにいんの??」



『あっこれ!!』


そう言って私はハンカチを差し出した


「あっ!!これ!!どうしたの!?私なくしたと思って探してたの!!」



夏美さんは嬉しそうにハンカチを受けとった



「わざわざ届けてくれてありがとう!!」



『いえっ...』



「あっ!!そうだ!!槙下今時間ある??」



『はい!!』




「ちょっと弟の病室寄ってって??フルーツあるんだあ」




『えっ!!いいですよ!!そんな...』



「遠慮しないでっ!!アイツなんか食欲ないみたいでなんも食わないから!!余ってるやつで悪いんだけど...」



『わっ悪いですっ!!』



「いいからいいから♪」



そう言って夏美さんは私の腕を引っぱった



「アイツの話し相手になってくんないかな...??」


夏美さんが寂しそうに微笑みながら言った



私は黙って夏美さんがひく手についていった
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