※誘惑危険地帯※
お前の方が可愛い
ー家。
ぼふっ
制服のままベッドに倒れた。
「はぁ~今日も疲れたぁ」
トントン。
窓がノックされた。
ーガラ。
あんたねぇ・・・。
大体来る奴は予想がつく。
「何?」
「なんだよその汚いものを見るような目は」
「疲れてんのよ!」
「ババアだから?」
「違うわっ!」
はよ、120円返せっ!
このド変態ヤロー。
「はぃ、これ」
「珍しいじゃん。一日もたってないのにお金返してくれるなんて」
「なんだそれ。いかにも俺がお金返さないみたいな言い方しやがって」
「そうじゃん。」
「はぁ~?!」
はぁ~?!じゃないわよ。
「あ、そぅそぅ。」
「何?」
「お前って今日の転校生と知り合いなの?」
「あぁ、まぁね。」
今朝のこと言ったら絶対にバカにされるに違いない。
「あいつなんていうの?」
「侑里だよ。」
可愛いからターゲットにされちゃうよ。
「可愛いよねぇ~!!」
私がそう口にすると誠が
「お前の方が可愛いと思うけどな・・・」
ぼそっと余裕ぶっこいて言ってきた。
「はっ?何言ってんの?!」
「素直じゃねぇなぁ~。」
素直なんかになれませんよ!
あんな甘々なこと言われてありがとなんて普通言える?!
いやいや、言えないからっ!!
無理だからっ!!
「冗談やめてよ。ド変態!」
「冗談じゃねぇし。
てか、その呼び方やめろっ!悲惨女!!」
「ひ?悲惨女ですって?!」
「胸がちっちぇえなぁ。洗濯板がっ!
おまけに心もっ!」
「きぃ~(怒)
ムカつくーーーーーーーーっ!」
誠が私をからかって笑っている。
「はっは~ん。
そんな体じゃぁ、一生やってもらえねぇな」
「だ、黙れーーーー!
はやく、部屋から出ていけー!
クソド変態誠ヤロー!!!!!」
こうして疲れた一日が
もっと疲れた一日になった。