※誘惑危険地帯※
誠のバカ…。
♪ピロリン
携帯に電話がかかってきた。
宏貴くんっ!
誠は怪しげにこっちを睨みつけている。
うっ…
「何その目…。怖いんですけど」
「宏貴か?」
腕を組み始めさっきの何倍よりも睨みつけてくる。
だから、怖いって…。
「そうだけど…」
「お前らまだ付き合ってたんだ」
誠の顔がだんだんアップになってきた。
「何黙ってんだよ。付き合ってるなら付き合ってるって言えばいいだろ?何ためらってんだよ!」
た、ためらってなんか…。
「つ、付き合ってるけど…」
「けど?」
「つ、付き合ってる。」
誠の目は怖いまま。
迫ってくる整った顔がだんだん近づいてくる。
だだだだだ、だめ!!!!!!!!
すぐさま唇を抑えた。
「き、きす禁止!」
誠は目をまん丸にしてこっちを見つめた。
「なんだそれ」