闇の中の月姫






「知らなくてすいませんっした」









そう言ってさっさとにげていく男達。









あ、あのナンパされてた女の子大丈夫かな?







『大丈夫?』








私は、女の子の傍へ足を運びなるべる優しい笑みで手を差し出した。









……私、ちゃんと作り笑いできてる?









「……うっ…ひっく………大丈夫で、す」









まだ泣いてしまっている女の子。










よっぽど怖かったんだね。









『もう、大丈夫だよ。可愛い顔が泣いてたら台無しだよ』










「……あ、ありがとうございます。




あの、よかったらお礼さして下さい」









『え、お礼なんていいよ』



< 8 / 70 >

この作品をシェア

pagetop