人形の妹と王子の兄
モデルの皆さんは
隼人くんに励ましの言葉を渡してる。
亮介くんは初めから私を知っていて、
相談にも乗ってくれていて、
今日のホテルに呼んだ理由もあったから。
私のことを想ってくるなら
すぐに駆けつけてくれるよ、って。
彼の気持ちを試しておきながら私は残酷で、無情。
「…携帯、なってるよ」
「ご、ごめんねっ…」
部屋をでて
エレベーター前の椅子に座って電話に出た。
「もしもし、圭くん…」