人形の妹と王子の兄

「隼人、遅刻ギリギリだ」

教室について黒川が俺にそういうのだ。

席を占領して、


「もしかして朝帰りか?

さすが、王子は違うな~」

「勝手に決めるな、つかどけよ」


「もしかして去年の姫の

奈々子ちゃんとか?」


「うるせえな…

もう奈々子と別れたっての」

「え!?

昨日までラブラブだったじゃん」


「メールブチッた。

しつこくてうぜえ」

「もったいねえ…、

で隼人にまだいってなかったんだけどな、

今年の姫はブス原にいれるんだけど」


後ろの席の可憐を見た。

まったく耳を傾ける様子もなく、

勉強してる。
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